2012年(1~3月)の中国商標ニュースです。

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iPad商標権事件 持久戦に

2012年01月11日 出所:毎日経済新聞

 

 2011年12月5日、アップルが唯冠科技(深セン)有限公司(以下、深セン唯冠)を相手取ったiPad中国内地商標権所有請求事件の第一審判決の結果が出た。深セン市中院が第一審でアップルの裁判請求を全て棄却。
 深セン唯冠が12月30日、iPadタブレットPCの販売と広告宣伝活動の差し止めを求め卸売業者の国美電器を相手に裁判を起こした。
 同第一審判決を不満に思うアップルは、1月5日に上訴を提起した。上訴意見に、香港特別区法令を適用して判定すべきであること、深セン唯冠が文書で唯冠国際ホールディング有限公司(以下、唯冠国際)の台湾子公司の唯冠電子に商標譲渡契約締結を授権したことが匿名代行に該当し、深圳唯冠所有のiPad商標がアップルに譲渡されたと判定すべきであるとあった。なお、アップルが唯冠電子を被告人に追加。
 法令によると、唯冠国際が深セン唯冠の株主で、ビジネス上の実際の支配者でっても、法律上の独立の民事主体であるため、相互を代表してはならない。さらに、商標権侵害行為には権利人の損害額、侵害人の取得利益額、法定賠償額と三通りの賠償がある。アップルは、有効な対策で一局分を早期に取り返さないと、裁判で進退きわまる泥沼に陥るだろう。

華泰「U」と本田「H」との争い

本田技研の商標

2012年01月17日 出所:中国知識産権報

 

 北京市第一中級人民法院では先日、近似商標の行政判決を下した。係争するのは栄成華泰汽車有限公司(以下、華泰)のエンブレム「U」、及び日本本田技研工業株式会社(以下、本田)のエンブレム「H」。注意に値することに、二エンブレムの近似認定に関して、商標行政主管部門の出願商標の近似性認定「審査基準の不一致」との状況がある。商標局は2008年4月24日、華泰が第28類の自動車オモチャ等に出願した第6679557号「U」図形商標(以下、出願商標。図1参照)と本田の類似商品に登録済みの第1605134号「H」図形商標(以下、引例商標。図2参照)との近似を理由に登録出願を拒絶した。華泰は後、商評委に再審を提起したが、商評委の支持を得られなかった。
 2011年9月30日、華泰が北京市第一中級人民法院に行政訴訟を提起。商評委はその後法院に、出願商標及び引例商標が類似する商品での使用が指定され、消費者の混同と誤認を招き易いこと、華泰が提出した「U」図形商標の他の類別に登録査定を受けたことの証拠では本田の「H」図形商標と区別できることを証明する上で出願商標登録査定の根拠とするには不十分であると答弁。北京市第一中級人民法院では、二商標の構図の相違が大きく、関連公衆の混同や誤認を招くことにならないとし、商評委の出願商標拒絶再審決定の取消判決を下した。
 商評委は、第一審判決について上訴を提起した。


「小肥羊」 商標を徹底保護

「小肥羊」 中国商標

2012年01月18日 出所:中国知識産権報

 

 2001年9月6日、内モンゴル自治区包頭市昆区金洋食品廠(以下、金洋食品)が第32類ミネラルウォーター等で指定使用の「小肥垟」商標(以下、被異議申立商標。図1参照)の登録を出願した。内モンゴル小肥羊餐飲連鎖有限公司(以下、小肥羊公司)は、企業屋号である「小肥羊」が業界で知名度が高いこと、飲食サービスとして保有の「小肥羊LITTLE SHEEP及び図」商標(以下、引例商標。図2参照)が著名商標であること、被異議申立商標では関連消費者の商標や屋号への混同、誤解を招き易いとして、商標局に異議を申し立てたが、商標局と商標評審委員会から支持を得られなかった。不服とした小肥羊公司が、北京市第一中級人民法院に行政訴訟を提起した。
 北京一中院は本件証拠では、「小肥羊」商標が被異議申立商標の登録出願前から既にミネラルウォーター等に使用され、ある程度の影響を持ったと示されず、飲食サービスとミネラルウォーター等とは営業の分野や商品の種類・由来などの相違が大きく、消費者の混同を簡単に招かないとして、元の異議申立再審裁定の維持判決を下した。
 その後、小肥羊公司は北京市高級人民法院に上訴した。審理した上で北京市高級人民法院は、「小肥羊」が小肥羊公司の商号であり、飲食サービスとミネラルウォーター等との関連度が高く、小肥羊公司が飲食業にある程度の知名度を有する状況からして、被異議申立商標では消費者に商品の由来について混同・誤認を生じさせ易く、商標法31条に定めた状況に当たり、登録査定すべきではないとした。
 小肥羊公司がこれによって遂に商標保護の最終的な勝利を手にした。


税関昨年の侵害容疑貨物差押 計9500万件強

2012年01月18日 出所:中国知識産権報

 

 税関総署によると、2011年全国税関で差押えた侵害容疑貨物が1.7万ロットの9500万件強。うち、自主知的財産権侵害容疑貨物は貨物総数の約19%の1800万件強。2011年、税関総署で承認した3532件の新規届出知的財産権のうち、国内権利人の届出承認総量は届出承認総数の約47.6%の1684件。中国税関は国内法執行の強化と同時に、国際協力の拡大、知的財産権国際保護ネットワークの構築に取り組んでいる。現在、米国、EU、ロシア、日本、韓国などの主な貿易パートナーの税関と知的財産権執行協力覚書を締結した。

 

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「YAHOO!」、「Y-hoo」登録異議申立に失敗

2012年02月03日 出所:中国知識産権報

 

 斉雲山社が2005年5月に出願した「Y-hoo」商標(指定商品は第30類のお菓子である)は、2008年2月に商標公報で公開された。ヤフー社は、これが「YAHOO!」商標への盗作・模倣であるとして、登録異議を申立てた。 斉雲山社答弁によって「Y-hoo」商標が「天然・純粋・野生」という製品のイメージをPRするために独特に作り出したもので、森の中に住む野蛮人の呼び声に由来し、南部地方の方言では「こんにちは」や「非常に良い」という意味にあたり、強い民族的な特徴を持つ。また、両商標は指定商品が異なって類似にはならず、公衆を誤認させることがないという。
 商標局は、両商標が異なっており、関連の消費者に誤認させる可能性がないため、「Y-hoo」 商標の登録を許可すると決定した。ヤフー社は既に商標評審委員会に審判を請求しているという。

 

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著名商標の退去体制 期待される

2012年02月09日 出所:中国工商報

 

 近年、企業の商標意識が不断に向上するにつれて、商標の戦略的効果に対する企業の認識も不断に深くなり、各社とも先を争って著名商標をつくろうとしている。著名商標を擁することによって、企業の知名度が高まるほか、巨大な経済的利益をもたらすことも期待できるため、企業の発展にとって非常に重要なことである。それゆえ、著名商標の管理を強化し、著名商標の質を確保し、著名商標の退去体制を構築することが、必要不可欠に思われる。
 昨年の末、上海市工商局は著名商標の退去体制を構築しようと提案し、社会各界に意見を募集した。今年の初めに、広東省工商局から発布された情報によると、2011年には120件の著名商標が取り消されたという。内の蓮香楼、騰迅QQ、魅族など82件は、有効期間満了後に著名商標資格の認定を更新申請しなかったものであり、広州富力不動産株式有限公司が登録した富力商標などの商標は、広東省著名商標評審委員会の審査を受けた結果、著名商標資格の更新を認められなかったものである。
 一日でも早く、著名商標について「進入もあれば退去もある」という目標を実現し、消費者が正真正銘の著名商標を擁することを期待する。

iPad商標紛争 唯冠社に和解の意向 アップル社は終審に向け着々準備

 2012年02月21日 出所: 国知網

 

 29日の「iPad商標紛争」の終審まであと10日足らずで、深セン唯冠社は再び和解の意向(賠償金額は100億人民元から約25.2億人民元に相当する4億米ドルまで減額)を示しているが、アップル社は沈黙を守りつつ、積極的に終審の準備を進める。
 2月16日、アップル社は初めて香港裁判所による「iPad商標紛争」の判決書を公開し、この紛争については香港裁判所がアップル社の立場に立っていると公言している。2月21日の情報によると、アップル社はひっそり代理弁護士を変えており、金杜弁護士事務所は始めてアップル社の代理人として唯冠社の創始者である楊栄山氏に弁護士書簡を送り、事実と食い違っている情報公開を差し止めるよう要求した。しかし、当該弁護士書簡において大々的に言及しているメール及び香港裁判所の判決書は、いずれも深セン第一中級人民法院から支持されておらず、上記行為がむしろ世論の支持を得ようとしているものだと関係者は見ている。
 iPad商標紛争がまだ解決されないうちに、iPhone商標紛争が起きようとしている。商標網を調べると、浙江省義烏市のある照明具業者は早くも2010年8月に、第11類(照明、加温、蒸気、料理、冷蔵、乾燥、通風、供水及び衛生設備装置)において「iPhone」商標の登録を出願し、しかも同商標が既に2011年6月13日に許可を経て公告されたことがわかる。アップル社は異議を申立てたが、今現在まだ審理中にあるという。

70余点の「上海市著名商標」抹消へ

2012年02月20日 出所: 捜狐網

 

 上海市工商行政管理局の情報によると、2011年、上海域内で70余点の「著名商標」が抹消されたという。
 「上海市著名商標」が抹消されることは、三つのパターンがある。即ち、①一部の企業は経営上の問題で、著名商標の更新申請を諦めることを自ら提出する。②商標権の譲渡に伴って抹消される。③関連部門は審査過程において、企業が著名商標の条件を満たせなくなったと考え、直近3年間の経済的状況を鑑みて抹消する。
 上記パターン③について、上海市工商局の関係担当者は、規定に基づき「上海市著名商標」の有効期間が3年であることが一般的であって、有効期間内にありながら、当該商標の知名度や評判に変化が生じる可能性があり、一部の著名商標は有名無実となったり、ひいては不信経営や虚偽広告などの現象が見られ、消費者の権益を多少なりとも侵害していると指摘する。
 紹介によると、「上海市著名商標」自身の定義は「終身制」ではなく、有効期間内にあっても、重大な問題さえあれば抹消される体制となっている。現行の弁法では著名商標の抹消体制について明確に記載していないが、最新の「上海市著名商標認定及び保護弁法(案)」では、認定著名商標に対する事後監督管理を強化しており、抹消体制の取扱性を改善したという。

帰属未決のまま iPad商標権紛争最終審法廷審理終了

2012年03月01日  出所:南方都市報

 

 2月29日、世界に大きな波紋を呼び寄せるiPad商標権紛争は、広東省高級人民法院で第二審裁判を始めた。法廷の内外に、米国を含む各国の数百名の記者が殺到した。
 アップル社は、深セン唯冠社がヒット商品のiPad製品によって生じた巨大な商標価値を横領しようとしており、商標が唯冠社に帰属する旨の判決を下した場合、利益均衡原則に違反し、公共利益を害することになると主張している。これに対し、深セン唯冠社は、アップル社のiPad製品が公然と中国市場に侵入して行き、中国知的財産権保護において極めて悪質な前例を作っていると反駁している。
 法廷審理が5時間後に終了したが、その場で判決を言い渡していない。法廷審理の最後に、裁判官は双方に和解の意向があるかと確認したが、双方とも委託者の意見を仰いでから返事すると回答した。
 広東省高級人民法院はアップル社が敗訴すると判決を下した場合、深セン唯冠社は全国範囲でiPadの取次販売店を相手取って起訴することにすれば、各地の法院はいずれも当該最終審発効判決を参考にしなければならないため、国内におけるiPad製品の販売に大きく影響すると見込まれる。
 唯冠社とアップル社によるiPad商標権紛争が最高潮に達しようとしている際に、昨日、関連債務会社が唯冠社を対象に破産清算するよう法院に請求したことが明るみに出た。「破産法」によると、法院が当該請求を受理する次第、唯冠社とアップル社によるiPad商標権訴訟は法により中断され、法院が指定した管理人が深セン唯冠の資産を接収管理して初めて、当該訴訟が再開できることになるという。

模倣品・粗悪品関連司法解釈 法規定に格上げ

2012年03月07日 出所:人民網

 

 商務部の陳徳銘部長が3月7日の午前、「両会」プレスセンターで「消費拡大、流通促進と対外貿易発展」の関連事項について国内外記者の質問に回答した。国務院で立ち上げている知的財産権侵害および模倣品・粗悪品関連行為の摘発に長期に効果のある体制の主な内容及び作業の進捗に関する質問を受けた時、陳徳銘氏は、「模倣品・粗悪品の摘発、知的財産権の保護を目指して、共同監督の4対策ができている。
 第一に、2011年末の国務院37号文書で、権利侵害・模倣行為の厳しい摘発、奨励体制と規制体制、並びに保障完備化事業への共同参画の全社会への呼びかけなどを含め、この長期に効果のある作業の具体的な12の作業措置が明らかになった。
 第二に、知的財産権侵害及び模倣品・粗悪品製造販売の摘発行動が長く続くために、国務院常務会議で検討した結果、29部門から構成され、王岐山副総理がリーダーを担う常態化した指導機構を設置した。今年第1四半期で重点的に点検する領域として農業資材、建材、自動車部品等商品についての執行点検、また、整理整頓、正規版ソフトのプリインストール、ネットショッピング、展示会における特許の点検等が挙げられる。同時に、農村市場の重点商品向けに特別取締も行った。
 第三に、法制度構築の完備化推進策として、模倣品・粗悪品関連行為の行政・司法解釈を法規定へと格を上げるとともに、権利侵害・模倣犯罪の刑事上の責任(追及)の閾値下げなどの刑法改定の検討、商標法・不正競争禁止法の改定推進が行われる。
 第四に、『行政処罰による刑事処罰の代替』のないよう、行政執行と刑事司法とのつながりを推進し、全社会の信用遵守体制構築を強化する。」と回答した。

 

 

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