2014年(10~12月)の中国商標ニュースです。

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「POLO」のOEM製品をめぐり権利侵害訴訟

2014/12/15 出所:中国知識産権報

 

 知的財産権の保護意識が向上するにつれて、有名ブランド商品や商標に関する税関での届出が多くなり、有名ブランドに便乗しようとするOEM製品は、輸出にあたって税関に押収されるほか、商標権を侵害したとして訴えられることも珍しくない。
 先ごろ2700着の「HPCPOLO」の紳士防寒服が、米国のThe Polo/Lauren Company LP.(以下、「Polo/Lauren Company」という)が保有している「POLO」など登録商標専用権を侵害したとして、北京空港の税関でメキシコへの輸出を申請する際に差し押さえられた。
 その後、Polo/Lauren Companyは商標権を侵害したとして同係争製品を生産した瑪偉貿易(上海)有限公司(以下、「瑪偉公司」という)を上海市徐匯区人民法院へ提訴した。法院は第一審判決で、直ちに権利侵害行為を差止め、経済的損失として8000元をPolo/Lauren Companyに賠償するよう瑪偉公司に言い渡した。
 Polo/Lauren Companyは1986年に中国で[第278874号・ポロスポーツ図形商標(図1参照)]を出願し、1987年2月に第25類服装商品において登録を受けた。また、1989年9月に[第527802号「POLO」商標(図2参照)]を出願し、1990年8月に服装商品において登録を受けている。現在、上記二商標とも有効期間内にある。

図1 ポロスポーツの中国商標(図形商標)

図2 POLOの中国商標

ポロスポーツの中国図形商標

POLOの中国文字商標

 

 Polo/Lauren Companyは訴訟において、「当社が服装商品において『POLO』の文字商標とポロスポーツ図形商標の専用権を保有し、瑪偉公司が生産してメキシコに輸出しようとした紳士防寒服に『HPCPOLO』の文字とポロスポーツ図形を表示し、瑪偉公司が当社の許諾を受けずに『POLO』とポロスポーツ図形を表示する服装商品を生産・販売しており、関連標識が当社の上記登録商標に近似しており、当社の登録商標専用権を侵害している。」と主張した。
 瑪偉公司は抗弁において、「係争の服装はメキシコの委託側の注文に基づいて生産加工したもので、委託側は登録商標証明書と授権証明書を提供しており、当社は合理的な注意義務を履行した。しかも、当社が使用している商標は委託側がメキシコで登録を受けた商標であって、原告の登録商標と異なる。たとえ近似商標に当たっても、係争の服装は全てメキシコへ輸出するもので、中国市場に投入しないので、消費者に混同させることがなく、原告に何ら損害も与えない。よって、商標権侵害には該当しない。」と主張した。
 法院は審理を経て、「係争の服装商品に表示している『HPCPOLO』とポロスポーツ図形標識が商標としての使用に該当し、上記標識は原告が服装商品において保有している『POLO』商標とポロスポーツの図形商標の近似商標にあたり、消費者に混同誤認させかねないため、原告の登録商標専用権を侵害した。係争服装に使用している『HPCPOLO』商標とポロスポーツ図形は、メキシコの委託側の登録商標を分解して使用しているもので、瑪偉公司は合理的な審査義務を履行しておらず、商標権侵害に該当する。」と判断した。

今年第4四半期までの中国商標登録出願件数が150万件を超える

2014/11/13 出所:中国知的財産情報網

 

 今年に入って以来、中国の商標登録出願件数、登録件数はともに増加傾向にある。1月から9月まで、中国の商標登録出願件数は同期比13.2%増の156.99万件に達した。2014年9月末時点で、中国の累積出願件数、累積登録件数、有効登録件数はそれぞれ1478.95万件、967.67万件、814.8万件に達しており、12年間連続して世界1位を維持した。
 これを受けて、国家工商行政管理総局の劉俊臣副局長は次のような意見を述べている。

  • 工商行政管理機関はこれから企業や社会公衆に対して、商標意識と正しいブランド価値理念を確立するよう指導し、商標の使用と名誉の擁護を大いに提唱し、商標保有者の商標使用意識を高めなければならない。
  • 工商行政管理部門は、登録の奨励から使用の提唱へと、商標登録件数の追求から商標ブランドの品質向上へと方向転換しなければならない。
  • 全社会の商標使用意識を高め、各種市場主体による登録商標の実際の使用を提唱し、市場主体による適法な商標使用に対する指導を強化しなければならない。

直近5年間の商標関連事件(民事・行政)の受理案件が8万件を超える

2014/11/13  出所:法制日報

 

 先ごろ開催した2014年中国商標年会において、最高人民法院知識産権廷の金克勝副廷長は、2009年から2013年まで、全国各級人民法院が受理した商標権関連第一審民事・行政案件は80,927件(商標民事案件71,447件、行政案件9,480件)に達したと発表した。
 また、金副廷長は以下のことを述べている。

  • 商標法を制定・施行して以来、最高人民法院は相次いで10本余りの司法解釈と司法解釈的文書を公布することによって、商標民事紛争案件の管轄、受理範囲、侵害判定基準、損害賠償計算方法、訴訟前民事措置など民事実体と手順に関する司法基準を詳しく規定し、司法裁判の尺度を統一し、自由裁量権の行使を規範化した。
  • 今年の8月に、全国人民代表大会常務委員会において、北京、上海、広州における知的財産法院の設立に関する決定を採択し、11月6日には北京知的財産法院が設立された。
  • 知的財産法院の設立は、司法改革における重大な決断とその手配であり、中国知的財産司法保護事業の発展を反映する重要なシンボルである。
  • これからは、人民法院は引き続き司法保護の法治思想と手段を強化し、オープンな姿勢で知的財産審判の公開性と透明性を重視する。

商標登録出願の受理・審査手続の調整

2014/09/29 出所:国家工商行政管理総局商標局

 

 2014年5月1日から施行した「中華人民共和国商標法実施条例」では、商標登録出願の受理・審査手続を調整した。
第18条第2項の規定では、

  • 商標登録出願手続が完備し、出願書類が規定どおりに記入され、同時に費用が支払われた場合、商標局はこれを受理し、出願人に通知する。
  • 出願手続に不備があり、出願書類が規定どおりに記入されていない又は費用が支払われていない場合、商標局はこれを受理せず、書面により出願人に通知し、理由を説明する。
  • 出願手続が基本的に完備し又は出願書類が基本的に規定に適うが、補正を必要とする場合、商標局は出願人に補正するよう通知し、通知を受け取った日から30日以内に指定した内容に基づいて補正し、商標局に再提出するよう要求する。規定の期間内に補正し商標局に再提出した場合、出願日を保留する。期間満了後も補正しなかった又は要求どおりに補正しなかった場合、商標局はこれを受理せず、書面により出願人に通知する。

としている。
 2014年5月1日以前は、商標局は商標登録出願書類について方式審査を行った後、出願手続が完備し、出願書類が規定どおりに記入された商標登録出願について、通常、出願書類を受けた日から1ヶ月前後に受理通知書を発行することになっていた。2014年5月1日以降は、商標局は新商標法実施条例に基づいて商標登録出願の受理・審査手続を調整し、スキャニング、入力、画像要素区分、商品役務区分、財務金額照合などの方式審査業務を受理通知書の発行前に行うように調整した。
 商標登録出願は補正を必要とする場合、要求どおりに補正し、財務金額照合を経て問題がないと確認されてから受理通知書を発行することになっているので、所要時間も長引くこととなる。

商標登録分割出願業務の説明と出願注意事項に関する公告

2014/08/20 出所:国家工商行政管理総局商標局

 

「中華人民共和国商標法実施条例」第22条の規定に基づき、商標登録分割出願業務の手順について以下のように公告する。

  1. 商標局から出願人に「商標登録出願部分拒絶通知書」を発送する際、「商標登録分割出願申請書」を添付する。
  2. 出願人が分割を申請するには「商標登録分割出願申請書」における「備考」に規定された記載要件に従がい、商標局から送付される原紙に記入すると共にサイン・押印をしなければならない。
  3. 出願人またはその代理人は「商標登録出願部分拒絶通知書」に添付された「商標登録分割出願申請書」を受け取って15日以内に、当該申請書原紙を直接提出するか、または商標局まで郵送しなければならない。(分割を申請しない場合は、提出不要)
  4. 商標局は、出願人またはその代理人から提出された「商標登録分割出願申請書」および関連する証明書類を審査する。

 要求に合致する場合、出願人の旧登録出願を二件に分割し、一部査定部分については、新出願番号を振り当て、旧出願日を保留し、初歩査定公告を刊行する。
 拒絶予定部分については、旧出願番号を保留し、出願人は再審などの後続手順を通じて引き続き権利を主張することができる。
 要求に合致しない場合、分割不同意とみなし、部分拒絶決定の法定手順が終了した後に、一部査定部分を公告する。


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