ウォッチングの重要性

ご承知のように、中国では外国企業の有名ブランド等を第三者がいわゆる「冒認」的に商標出願して権利を取得してしまう事案が増加しています。最近では、特定の業界でのみ知られているような専門部品メーカーや中小企業の商標も狙われています。また、後に日本企業に高額で権利を買い取らせるために、未登録の商標を調べ上げ、出願・権利取得することをビジネスとする悪質な専門会社や、コンサルティング会社も出現しています。
自社のブランドが「冒認」あるいは「抜け駆け」のような形で出願され、登録されてしまった場合、その権利を無効化するには多くの費用と時間を要します。ビジネス展開上も大きな痛手になりかねません。第三者の出願を適切に監視することは不可欠となります。
現在、中国の商標審査は(拒絶理由がない場合)約1年前後で初審公告されることが一般的です。そしてその初審公告の日から3ヶ月間、第三者による異議申立期間が設けられています。通常のウォッチングはこの初審公告後発行された公報に基づき行われています。従って、対象商標を発見してから、検討、資料作成まで約2ヶ月半程度で行わなければならないのが実情です。

公告前ウォッチングのお勧め

当社では「中国商標公告前ウォッチングサービス」(公告前商標の定期購読サービス)を提供しています。ご利用頂ければ、中国商標局のオンラインDBを使って公告前(出願後審査前又は審査中)の商標出願をウォッチングすることができます。出願された商標は約3~4ヶ月で当DBに収録されます。通常の商標公告公報によるウォッチングと比べて、より早期に類似・同一商標出願の情報が入手することができます。
出願された商標は、この時期から審査に入ります。一般的な方法ではありませんが、この審査段階において、経済産業省を通して中国商標局へ第三者による情報提供を行う(※)ことができます。仮にその情報提供で、その商標の出願審査を阻止できず公告となった場合でも、異議申立て手続きを提出することができます。このように早くから対策を考えることで、異議申立てに必要な資料の準備が余裕を持って行えます。

(※)連絡先
政府模倣品・海賊版対策総合窓口 (経済産業省製造産業局模倣品対策・通商室内)
電話03-3501-1701 FAX03-3501-6588

ウォッチングサービスの調査仕様

(1)商標公報SDI(通常ウォッチング)


  • 調査ツール:商標局が週1回発行する商標公報
    ※熟練のサーチャーによる手めくり調査を行います。
    機械検索が及ばない部分まで、慎重なウォッチングが可能です。
  • 報告頻度:1ヶ月に1回
    (特に類似度の高い商標や同一商標の出願を発見した場合、その都度臨時報告します)
  • 報告形態:報告書及び類似&近似商標リストレポート

(2)公告前ウォッチング


  • 使用するDB:商標局のオンラインDB
  • 報告頻度:1ヶ月に1回
    (特に類似度の高い商標や同一商標の出願を発見した場合、その都度臨時報告します)
  • 報告形態:報告書及び類似&近似商標リストレポート

※調査仕様・報告形態はご要望に応じてカスタマイズ可能です。

中国商標ウォッチングサービス料金

内容に応じて個別にお見積いたします。
(ウォッチングの方法や調査対象の商標や分類等により費用が異なります)

//備考

  • 中国での図形商標調査は、文字商標に比べて難しい点が多くあります。特に公告前のウォッチングではデータベースの事情等により、調査結果の精度は文字商標ほど高くはありません。独自のノウハウで可能な限りの精度向上を図っておりますが、この事情については予めご了承頂けますようお願い申し上げます。

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