TikTokの中国本土版「抖音(Douyin/ドウイン)」の発表とは?
TikTokの中国本土版「抖音(Douyin/ドウイン)」は、2024年8月2日付で「プラットフォームの非商標ブランド資格認証ルートの閉鎖に関する公告」を発表しました。
当該公告には、「一部のチェーン店は、虚偽または偽造の店頭図を用いてチェーンブランド認証を行ったことがあり、このような行為はプラットフォームの経営秩序に深刻な悪影響を与えた。店舗と消費者の権益を確保するために、抖音は2024年9月30日から「非商標ブランド資格アップロード」という認証ルートを閉鎖し、今までの非商標の状態で認証された店舗はすべて販売禁止になる。正常な経営を保証するために、商標登録証をアップロードする必要がある」と規定しています。
つまり、2024年9月30日から、商標登録証をアップロードしない店舗は、経営できないことになります。
中国商標の今後の予想
現在、中国において、商標出願が順調な場合でも出願から商標登録証を入手できるまで最短でも7~8ヶ月程度必要です。
これまで登録商標を持たない店舗経営者が、抖音の新しい要求に合致すべく、できるだけ早く正常な経営を展開するには、他人商標の使用許諾や譲受という暫定的な対策を取る可能性もありますが、後になって、以前自分が使っていたブランドを登録したいという場合もあるでしょう。
今後、商標譲渡と商標出願の数が増加することが予想されます。
今後の対策は?
今回の抖音の公告をきっかけにして、ECプラットフォーム店舗の経営者は商標権取得をより一層重視するようになるでしょう。
中国の各ECプラットフォームは、店舗経営者の商標保有状況に対する要求がそれぞれ異なる(例えば、登録商標でなければならない、商標出願受理通知書があればよい等)とはいえ、その管理の強化は一般的なものになるでしょう。
以上のことから、ネットショップ経営を含めて中国でビジネスにおける宣伝や販売等を円滑に進めるために、できるだけ早目に商標の出願や譲受で商標権を得ることが大事です。