AIRBNBの中国語表記

これで分かる!中国語ネーミングの極意(第7回)

早いもので間もなく2018年も終わりを迎えようとしています。今年1年を振り返って反省し、来年からの糧にしよう、そのような思いを胸に、今回お送りするのは近年まれに見るレベルで叩かれた中国語ネーミング失敗例のお話です。
実はこの話、かなり前から注目していたので少々古いトピックになってしまうのですが何卒ご容赦下さい。

民泊サービスを全世界で提供する米AIRBNB(エアビーエヌビー)。
中国市場にも注力する同社は、現地化を進める施策の過程で当然中国語社名を検討、11の候補の中から2017年、ついにベストなネーミングを決定しました!
その名は「愛彼迎」(=アイビーイン ※分かりやすいよう日本語漢字にしてあります)。
同社曰く、これは「譲愛彼此相迎」の略で、「LOVE +PEOPLE +PLACE」という含意があるとのこと。愛を以てお互いを歓迎する、というような意味で、一見悪くないようにも見えますが、これが発表されると同時に「言いづらい」「ダサい」など人々からは非難のオンパレード。

何がそんなにダメだったのでしょうか?

大手ポータルサイト「捜狐」でブランディングに関する記事を発表しているPLTFRM品牌管理は、「愛彼迎」の敗因を4つの角度から分析しています。

1.読みがヘン!

ネーミングにあたって「言いやすい」「耳なじみがいい」というのは重要なポイント。
由来となる文章はともかくとして、「愛」「彼」「迎」という3文字は、組み合わせとして唐突で、言いづらい上に中国語としては違和感たっぷりとのこと。

2.印象が悪い!

ネーミングにおいてマイナスの連想をさせる言葉や差別的な意味を持つ言葉はタブー中のタブー。
しかしこの「愛彼迎」、何と言うか・・・「ワンナイトラブ」といった類の行為を連想させるとの意見が専らで、不興を買ったようです。

3.独創性がない!

ブランドを表すネーミング、やはり個性が現れていることも必要です。
ところがこのネーミングに使われている「愛」という文字、中国ではものすごくありふれているんですね。その上、宿泊サービスという業種の特性上、上記2のようなマイナスの印象に引っ張られてしまうという、弱り目に祟り目的なことになってしまいました。

4.覚えづらい!

せっかく名前をつけても、覚えてもらわなければ意味がありません。
「愛彼迎」はまあ可もなく不可もなく、といったレベルに留まっており、同社が期待していたほどにキャッチーではなかったもようです。


現地化推進を打ち出したはずが、悲しいことに超ダサいネーミングで有名になってしまったAIRBNB。どうするんだろうと思いつつ1年以上ウォッチしてきましたが、未だに中国語社名変更の気配はありません。
そりゃ、あれだけ大々的にプレス発表してしまったら、簡単には引き下がれませんよね・・・。

というわけで、これからブランドのネーミングを検討されている皆様、長く愛されるような「聞いてよし・言ってよし・印象よし」の素敵な名前をつけるため、事前の検討には労を惜しまないで下さい。

(日本アイアール A・U)

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